すい臓がん

一般的にすい臓がんの早期発見は困難といわれています。これは、すい臓がんには特定の症状が見当たらないためだそうです。

ただ、これには個人差もあるのですが、半数程度は腹痛などが起こることがあるそうです。ただし、もう半数はこれといった症状が現れないのだそうです。

なお時間が経過すると黄疸が現れてきて、食欲不振、背中や腰の痛み、全身の倦怠感、嘔吐などが見られるそうですが、いすれもすい臓がん特有の症状とは言えないそうです。

なお特定の症状が無いといえば、肝臓がんもそうで、すい臓がん同様に、体のだるさ、腹痛、お腹が張る、食欲不振などがあるそうです。そして病気のことが気が付いた時には、かなり進行していているのだそうです。転移した先で症状が出たことで病気に気付くことが多いのだそうです。

ただ、すい臓がんは画像診断法が進歩したことで、少しずつですが早期発見できるようになってきたそうです。例えば、以下のような映像検査をするのだそうです。

  • 超音波検査
  • 内視鏡的胆すい管造影検査
  • CTスキャン
  • 血管造影検査など

ただこれらの検査にしても、すい臓がんを疑っているから映像検査をするわけで、そもそも症状が現れない中で映像検査をするかというと疑問も残ります。すい臓がんの早期発見への道のりは、まだまだという気がします。


現在、すい臓がんによる死亡者数が年々増加傾向にあるそうです。特に日本人のがんで多いのは胃がんだそうですが、早期発見できれば完治さえ不可能ではないそうなのですが・・・

また、すい臓がある場所は、みぞおちの奥で、胃と脊髄の間にあります。この場所は、片側に十二指腸に、もう一方の端は脾臓に接しているのです。そして十二指腸側から、頭部、体部、尾部と呼ばれ、すい臓がんの多くが頭部部分、つまり「すい頭部」に発生するそうです。

すい頭部の役割とは?
すい頭部は、膵液を十二指腸に運ぶ「すい管」と、肝臓で作られた胆汁を十二指腸に運ぶ働きをする胆管が合流する位置にあります。

この位置が、すい臓がんの治療を難しくしている原因で、肝臓などへの転移を早めることになっているそうです。

また、すい臓の周囲には、肝臓へむかう肝動脈、腸へ向かう上腸間膜動脈、胃や腸から肝臓に向かう静脈(門脈)が入り組んでいて、これらに癌が入り、肝臓などの臓器へ転移するのを早めるのだそうです。

従来は、すい臓がんと分かった時には、すでに手の施しようがないことが多かったそうです。さらに手術中の死亡率も高かったそうですが、日本すい臓病研究会が手術の指針を決定した1980年以降は、安全な手術が可能になってきたそうです。

すい臓がん治療

癌の早期発見と検診

癌は、早期発見が大切といわれていますが、そもそも早期とは治る可能性がある時期の意味だそうで、癌の種類によって早期発見の目安が異なるのだそうです。また発見の容易さについてもかなりの違いがあるそうです。

また癌は50種類ほどあるそうで、そのうち8割程度の癌は、診断技術が進歩したおかげで、早期診断することでたいてい発見できるようになったそうです。

なお「たいて発見できるようになった」といわれる癌とは、皮膚がん、乳がん、子宮がん、大腸がん、胃がん、前立腺がん、膀胱がんなどだそうです。

これらの癌は、体の表面に近い部位にできる傾向があるそうで、患者自身にも体調変化を感じることのできる症状が早期に現れるそうです。そのため精密検査を受ける時期も比較的早く、病気の発見も早期となる可能性が高いのだそうです。

その一方、体の奥にあるすい臓や肺の癌の場合、症状も出にくいため気が付くのが遅くなりがちになり、また精密検査でも発見しにくいことが多いのだそうです。

なお乳がんの場合、手で触れることができるので、日頃から自分で気を付けることができます。

また早期に発見できれば、かなりの生存が望める胃がんや子宮がんの場合、進行した癌でも症状が現れないことがあり、たとえ症状が現れても手遅れになることがあるのだそうです。

これらのことからも症状の有無に関わらず、40歳を越したら癌年齢と考え、定期的(年2回もしくは年1回)に、検診を受けることが大切になります。

すい臓がんの治療と生存率

一般的にすい臓がんとは、死亡率が高いといわれています。これは、早期発見が難しいことと、すい臓の位置が複雑なために治療が難しいためだそうです。

さらに今までは、手術中の死亡率も高く、予後もよくなかったそうですが、現在は手術の指針が定まったことで、安全な手術がおこなわれつつあるようです。

なお、すい臓は少しでも残っていれば本来の機能(かなりの割合)を果たすことができるため、積極的に手術をおこなうようになっています。それでも手術できるのは、3割程度だそうです。

特に現在の治療で比較的よい成績をあげているのが術中照射で、これは回復して直接すい臓やその周辺に放射線を照射する治療法だそうです。また血管に入り込んでいる癌には、血管置換術がおこなわれるのですが、あまり効果が期待できないそうです。

そして予後については、あまり良いとはいえないそうです。ただ現在の医療技術の進歩により、早期発見により癌が小さなうちに手術をする例も増えてきているそうです。

なお癌と診断された後、もしくは手術後5年間経過したときの生存率を五年生存率と言うそうです。成人の場合、5年経過すれと生存率に大きな変化がみられないため指標とすることが多いそうです。

すい臓がんの場合、早期発見により手術が可能なら、五年生存率は60%を超えるそうです。ただ一般の場合は、五年生存率は手術をおこなっても10%前後といわれています。

すい臓がんの症状

すい臓がんの主な症状は、腹痛、体重減少、黄疸、耐糖能異常などだそうです。しかし初期症状は見られないことが多く、さらに癌が進行すると、背部痛、腹痛、下痢などが生じるそうです。

すい臓がんとすい炎

一般的に、すい炎とすい臓がんの関係は明確になっていませんが、すい炎の増加に伴いすい臓がんも増加しているそうです。

なお癌において、食事、環境、習慣性、代謝性など様々な要因の因果関係を考える必要があるそうです。

特に慢性膵炎で膀石のある場合、すい臓がんになる確立がやや高い傾向があるそうです。これは膀石がすい管をこすり、刺激を受けた部分に癌が出来るのではないかともと言われています。ただ理由については諸説あるそうです。

ただ実際に関係の有無は別にして、すい臓がんとすい炎が増加傾向にあることは事実だそうなので、体調がおかしい場合はきちんと検査を受ける方がいいようです。

なお、すい臓病が疑われる場合、血液や尿を採って消化酵素(アミラーゼやリパーゼなど)の量を測定するそうです。

特にすい臓病では、消化酵素の量が上昇するそうですが、慢性化したすい炎では必ずしも上昇するわけではないそうです。そのため、これだけでは診断を確定することはできません。

そこで次におこなわれる検査として、画像診断があるわけです。超音波、X線CTスキャン、すい管造影などになります。要は、すい臓の形態からすい臓病を診断するわけです。

なお、すい管造影とは、内視鏡を使いすい管を撮影する方法で、慢性膵炎やすい臓がんの鑑別に威力を発揮するそうです。ただし、手間がかかるため入院検査になるそうです。

糖尿病との関係

すい臓がんの患者は、糖尿病を発症する確立が高くなるそうです。反対にもともと糖尿病があり、上腹部や背中に痛みがあるなら、そして医師の指示に従い治療しているのも関わらず糖尿病のコントロールができない場合、すい臓がんを疑うことがあるそうです。

そもそも、すい臓には外分泌と内分泌という働きがあります。外分泌とは、糖分、たんぱく質、脂肪などを分解する酵素を含む消化液(膵液)のことになります。

そして内分泌とは、ホルモン(インスリンやグルカゴンなど)を分泌し、すい臓内部の血管循環の方へ分泌する働きのことになります。なおインスリンは、血液の糖分を下げる効果があり、例えば内分泌が不足すると血液中の糖分が多くなり糖尿病になるのだそうです。

そのため、すい臓がんと糖尿病との関係よりも、すい炎などの、すい臓病全体と糖尿病の関係として考えるべきかもしれません。

消化管潰瘍

初期症状が見られないことが多いすい臓がんですが、とはいいながらも、腹痛、体重減少、黄疸、耐糖能異常などが主な症状と言われています。

また「すい内分泌腫瘍」は、種々のホルモン(インスリンやガストリンなど)を分泌し、低血糖や消化管潰瘍などの特徴的な症状により判断できる場合もあるそうです。

なお潰瘍(かいよう)といえば、胃潰瘍が一般的かもしれません。そもそも潰瘍とは、皮膚や粘膜、または角膜や結膜などの眼球を覆っている上皮組織(被覆上皮)が傷付き欠損した状態のことをいうそうです。

ただ症例によっても違い、現実的にはもっと深い組織も損傷を起こしていると考えられているそうです。

また潰瘍は、炎症が伴うことが多いそうで、これは被覆上皮を失ったことで、外部刺激(感染など)に対する防御反応、もしくは損傷した組織を再生(修復)しようとすることが原因と言われています。

一般に潰瘍は、傷の深度や炎症の程度により急性潰瘍と慢性潰瘍に分けることができます。

そして、すい臓がんで問題になる消化管潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)は、健康への影響が大きい代表的な潰瘍といえます。特に消化管というのは、常に胃酸にさらされているため、治癒しにくいのが特徴ともいえます。

そして胃腸などの消化管に炎症や潰瘍があると、消化~吸収が妨げられるようになります。そのため食事は、胃壁や腸壁への刺激が少なく、消化吸収が良いものがいいです。その上で、炎症や潰瘍の回復を早める栄養価の高い食べ物を摂るようにすることが大切です。

胆道・胆嚢

すい臓と胆道は、特に深い関係があり、片方に異常があれば、もう片方にも異常を及ぼすことが多いそうです。

なお、胆道・すい臓・肝臓・胃などの病気の症状は良く似ているといわれ、痛み、発熱、黄疸を伴うことが多いそうです。

ただ、すい臓がんにはこれといった症状がないため、胆道の疾患とみられる症状がある場合、すい臓がんやすい臓病のことにも意識して医師の診断を受けることが大切だそうです。

そこで次に胆道感染症や胆石症について紹介しておきます。

胆道感染症(急性胆のう炎、急性胆管炎、慢性胆のう炎)
胆道感染症は、胆道に細菌が感染して起こるそうです。特に、みぞおちや右上腹部に痛みがあるそうです。ただ、これらの痛みは胆道感染症に特有の症状ではなく、胃炎やすい炎、胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎でも同じような痛みが起こるそうです。

また主な症状が痛みだけで、発熱や黄疸が加われば胆道感染症か胆石症というように見当を付けることが出来るそうです。これらの判断は、超音波検査か胆道造影法によるX線検査ではっきりするそうです。

胆石症(胆嚢胆石、肝内胆石、胆管胆石)
胆石症とは、胆道内で胆汁成分が固まることで胆石ができ、その結果として激しい腹痛発作が起きることだそうです。

この腹部の激しい痛みが胆石症の特徴的な症状だそうです、発作のように痛みが起こり、数時間続くのだそうです。しかし、1日以内でおさまるそうで、その後はしばらくは痛みなどなく、なんともないというのが普通なのだそうです。

特に中年以後の人に多く、また女性に多く見られるそうです。これは、ストレスや不規則な生活をしている人に多いとも言われています。

胆石症の特徴的な症状は、腹部の激しい痛みです。発作のように起こる痛みで、数時間あるいはそれ以上続きます。しかしたいていは1日以内でおさまりその後はしばらくはなんともないというのが普通です。

癌性腹膜炎

すい臓がん、胃がん、大腸がん、卵巣がんなど、臓器の癌が腹膜に転移しておこるのが癌性腹膜炎だそうです。これは粟粒のような転移巣が、腹膜面に散らばり発生するそうです。

また症状が進行した場合、腹水が溜まり、腸管などを含めて腫瘤になることもあるそうです。そして、腹痛・嘔吐・発熱などの基本的な症状に加え、排便・排尿困難・栄養障害なども現れることで全身が衰弱していくそうです。

なお癌性腹膜炎の治療法というのは無いそうで、対症療法をメインとしておこなうそうです。