成人病
そもそも成人病は、ある1つの病気のことではなく、例えば動脈硬化・高血圧症・心臓病。悪性腫瘍・糖尿病・通風など、40代~60代の方を中心に発症することが多い病気の総称になります。この中でも、ガン・心臓病・脳卒中を三大成人病と呼びます。
また成人病には、日頃の悪い生活習慣が引き金となっていることも多いことから、生活習慣病とも呼ばれ、いくつか共通することがあります。
- 中年以降の罹患率が多い
- 食事の栄養管理が悪い
- 慢性的な運動不足
多くの成人病は、自覚症状が無いまま症状がすすんでいきます。気が付いた時には、かなり悪い状況になっているのです。そして40代~60代というのは、人生の中でも多忙を極める時期なため、自分の体を振り返る余裕が無いのです。
このため成人病の予防には、日々の生活改善を改善することが一番と言われています。
成人病の推移
厚生省人口動態統計によると、40代~65歳代の死亡原因が成人病とされる割合は約66%を占めているそうです。この割合は、年々増加傾向にあるそうです。そこで厚生省人口動態統計で主な死因を比較してみると、以下のようになります。
1950年の主な死因
1位:結核、2位:肺炎および気管支炎、3位:脳卒中、4位:ガン、6位:心臓病
1990年代以降の主な死因
1位:ガン、2位:心臓病、3位:脳卒中、4位:肺炎および気管支炎
特にガンと心臓病には、今だ増加し続けてており、一向に衰える気配がみられません。このため、病気になってからではなく、予防こそ重要な意味をもっていることが分かると思います。
ガン予防
ここでは三大成人病の筆頭にあげられる「ガン」を予防するための食事について説明します。特に以下のことには注意するようにしてください。
1)バランスのとれた食事
特に食事の偏りはいけません。魚や肉を食べる時は野菜も合わせて摂るようにします。また、豆製品・乳製品・海藻類など、まんべんなく多くの食品を摂るようにすることです。なお、毎日が同じメニューではいけません。メニューにも変化を付けて、バラエティ豊かな食生活を心がけることが大切です。なお食べ過ぎにも注意して下さい。
2)深酒をしない
特にアルコールの強い酒や、お酒の飲み過ぎは、食道がんを誘発します。また、お酒を飲むことで食事が満足に摂れなくなることもあります。是非、注意して下さい。
なお食事には、適量のビタミンや食物繊維を摂ることも大切です。そして塩辛いものや、しょっぱいものも、さらに熱過ぎるものは食べないようにします。
成人病の検査結果
特に三大成人病(ガン・心臓病・脳卒中)の予防と改善には、健康診断が欠かせません。また健診の結果が「要精検」あるいは「要再検」「要精密検査」と出たからといって、それで病気と決まったわけではありません。悲観せずに、精密検査を受けて下さい。
そこで二次検査の結果によって、「要観察」「要治療」「要休養」に分けられます。そこで、これらの意味することについて紹介します。
要観察
薬の服用は必要無く、しばらく「様子をみましょう」というものです。この機会に、生活の改善に取り組んでみましょう。そして少しでも改善できるよう努力することです。また定期的に検査を受けることも重要です。
要治療
健診や精密検査によって異常が確認され、もはや生活改善だけでは不十分で、投薬などの治療が必要な状態になります。ただ、入院の必要は少なく、外来治療と観察になります。
要休養
細密検査で検査所見の異常が確認され、休養が必要な状態になります。仕事などは休んで充分な休養と適切な治療に専念します。
どの場合でも医師の指示に従い、食生活の改善(減塩、飲酒を控える、禁煙など)の必要はあります。また自分の判断だけで治療を止めることはいけません。
心臓病予防
ここでは心臓病を中心にその対策や予防のことを紹介します。
心臓病予防の食生活
1)肥満の解消・・・食べ過ぎや、早食いを止めましょう。
2)規則正しい食事・・・不規則な食事は心臓の負担を大きくします。食事は、規則正しくゆっくり楽しんで!
3)減塩・・・食塩は、1日7g以下に!高血圧やむくみがひどい時は、1日5g~3gに!
4)良質のたんぱく質を摂る・・・心筋を作るには、たんぱく質が必要です。たんぱく質は、むくみの改善に役立ちます。赤みの肉、魚、卵、大豆および大豆製品(豆腐など)などがオススメです。
5)動物性脂肪を避け、植物性または魚由来の油を摂る
6)ビタミン、ミネラル、食物繊維を充分に摂る・・・特に食物繊維は血中コレステロールの排泄を促します。また便秘は、心臓を圧迫し高血圧を招きます。
7)水分、甘味を控える・・・血液中の水分が過剰にならないよう水分摂取は必要最小限にします。
8)喫煙、飲酒、カフェイン(コーヒー)は禁止・・・どれも心臓に負担をかけます。
心臓病とは
心臓が収縮することで全身に血液を送り出し、酸素や栄養を運搬しながら身体中を巡り、心臓へ戻ってきます。このポンプの役割をするのが心臓になります。そして心臓を動かす筋肉を「心筋」と呼びます。
なお心筋も、他の筋肉組織と同じように、血液が届ける酸素や栄養素で動いています。このため、動脈硬化で血液の流れが悪くなると、心筋の細胞が死んでしまうことになります。こうして発作を起こす病気が「心臓病」になるわけです。
また酸素不足の状態を虚血といい、狭心症と心筋梗塞があります。虚血性心臓病とは、この両者をまとめた言い方になります。
狭心症
心臓をとりまく冠動脈の動脈硬化のことです。一時的に心臓に届くはずの血液が滞り、心筋が酸欠状態となします。そこで発作的に、左前胸部付近に痛みを感じますが、2~3分程度で発作はおさまります。
心筋梗塞
これは、動脈硬化で狭くなった冠動脈に、血栓(血液の塊)ができ、血液がせき止められ、血液が行き渡らず細胞が死んでしまう状態です。また、締め付けられるような激痛が胸を襲い、発作は30分から数時間、長い時は数日間に及ぶことがあります。また安静にしているだけでは治らない恐ろしい心臓病です。