骨粗しょう症(骨粗鬆症)

近年、注目されている病気の1つに骨粗しょう症(こつそそうしょう)というものがあります。これは高齢の方に多い骨折や腰痛の原因になっているそうです。

普通、人間は年を取っていくと、身長が縮まり、背中や腰が曲がってきます。そして骨からカルシウムが溶け出し、さらにもろくなり、ちょっとしたことで骨折するようになります。さらに高齢者の腰痛の原因というのが、この骨粗しょう症と変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)なのだそうです。

なお、骨粗しょう症の場合、骨の組成は特に問題無いそうですが、骨量の減少に伴い骨がもろくなってしまします。

特に、この骨粗しょう症は、脊椎骨(せきついこつ)、つまり背骨に早く現れるそうで、進行すると圧迫骨折(あっぱくこっせつ)を起こしやすくなると言われています。

これは足の付け根や手首、腕の付け根の骨折が多く、特に足の付け根の骨折では、高齢者の寝たきりを招くことが多いそうです。そもそも、お年寄りの寝たきりは、痴呆の原因になるとも言われているので、特に注意が必要といえます。

さらに、この骨粗しょう症には、次の2つの種類があります。

閉経後骨粗しょう症
骨粗しょう症の中で最も多いタイプで、閉経後5年~10年で現れます。

老人性骨粗しょう症
高齢者に多い骨粗しょう症のタイプで、痩せ型の50歳以上の女性に多いそうです。

骨粗しょう症の予防

カルシウム

骨粗しょう症の予防と改善のために食生活で大切になることは、骨や歯を形成するためのカルシウムを積極的に摂取することです。さらに、カルシウムを骨に蓄積、沈着させるのに必要なビタミンDもあわせて摂取することです。

カルシウムは、ミネラル(無機質)の1つです。そしてミネラルは、体内にわずか5%程度しかなく、ビタミン同様に重要な生理機能を担っています。しかも体内では合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

なおカルシウムは、99%は、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムとして歯や骨の成分として存在し、残りは血液、筋肉、神経などの組織にイオンや様々な塩として含まれています。

またカルシウムは、骨や歯の形成などの、骨粗しょう症対策の重要なだけでなく、以下のような様々な身体の機能に関与するミネラルになります。

  • 血液の凝固作用
  • 心筋(心臓の筋肉)の収縮作用
  • 刺激に対する神経の感受性を鎮静化する作用
  • 酵素作用を活性化する作用

このためカルシウムが欠乏することは、成長が出来なくなるだけでなく、骨や歯が弱くなってしまうのです。

このカルシウムは、主に乳製品や緑黄色野菜、煮干や干しえび、および大豆、大豆製品に多く含まれています。

しかし、カルシウムを過剰に摂取すると、結石の原因や、他の無機質の吸収を阻害してしまうそうです。さらに、ミルクアルカリ症候群の原因にもなるそうです。

ウォーキング

骨粗しょう症の予防と改善のポイントは、カルシウムを充分に摂取できるように食生活を見直すことと、適度な運動と日光浴を生活に取り入れることです。

そこで「健康づくりのための運動」として、ウォーキングからはじめてみませんか!

特に歩くことは、若さを保つことと、ストレス発散の効果があります。さらに肥満予防にもなります。

特に、同じ姿勢で仕事をしている人にとっては、腰痛予防にもなります。この腰痛は、骨粗しょう症のもっとも顕著な症状の1つでもあるので、その予防にウォーキングをすることはかなり効果が期待できると思います。

ただし、このウォーキングも正しい歩き方をしてこそ効果を得られ、間違った歩き方では身体のあちこちに支障を及ぼすことにもなります。是非、注意したいものです。

なお正しい歩き方とは、視線をまっすぐに保つことがポイントで、数メートル先の地面を見る感じがいいそうです。

そして肩はリラックスさせ、腕を前後にしっかりと振ることで自然に歩幅が広がり、リズミカルに歩くことが出来ます。

さらに、足はかかとから着地し、足の甲とすねの角度が直角になるのがと理想的と言われています。そして、つま先で蹴りだせばいいのです。


水中運動
骨粗しょう症の予防と対策としてウォーキングをするにしても、ひざや腰に故障を抱えていると、歩くだけの運動でも辛いものです。

そこで、オススメなのが水中運動です。ただ水中というと水泳を思い浮かべるかもしれませんが、健康づくりのためには、無理して泳ぐことはありません。温水プールで身体を動かすだけでも充分な運動になるのです。

特に水中では浮力が働くため、肩まで水中に沈んだ姿勢では、陸上での1/10程度の体重になるそうです。このため筋肉や関節に余計な負担をかけずに、楽に身体を動かすことができます。

また水中では、体温が奪われるため、体温を一定に保つために自然にエネルギーを燃焼させます。このため、ちょっとした動きで効率よく運動効果が得られ、さらに水圧が全身にかかることから、全身の血行も良くなるのです。

食生活

まず、骨粗しょう症を予防するには、食事・運動・日光浴が大切になります。

食事
まずカルシウムを充分に摂ることを意識します。食材でいえば、牛乳・乳製品、海藻、大豆・大豆製品、緑黄色野菜などを積極的に摂るようにします。

なお乳製品のカルシウムは、他の食材よりも吸収が良いことから、特にオススメです。なお牛乳やヨーグルトの摂取量の目安は、1日200cc~300ccで、骨粗しょう症の人なら400ccぐらい摂取したほうがいいそうです。

朝コップ1杯の牛乳と、お昼やおやつにヨーグルトを食べるといいと思います。なお脂肪が気になる場合は、低脂肪牛乳やスキムミルクを使うのがポイントです。さらに牛乳を飲むと、お腹がゴロゴロする場合は、ヨーグルトやチーズがオススメです。

運動
運動は、腸からのカルシウムの吸収を促し、骨へ沈着させる作用があります。

日光浴
日光は、骨を強化するのに必要なビタミンDを体内での合成を高める働きがあります。適度な日光浴は、骨の健康維持のために必要なのです。

骨粗しょう症の食事

骨粗鬆症(こつそそうしょう)の原因は、主にカルシウムの摂取不足、ホルモン代謝の変化にと考えられます。このため、治療や予防には、食事のカルシウムを充分に摂取することが大切になります。

なお、カルシウムの吸収や利用効率を高めるため、リンとの摂取比率を考慮し、ビタミンDを取り入れることが大切になります。

食事の注意点
1)カルシウムの摂取・・・成人のカルシウム必要摂取量は、通常600mgだそうですが、骨粗しょう症の予防と改善には、1日1000mgが目標になります。特にカルシウムといえば、牛乳・乳製品・小魚や海藻・小松菜や青梗菜などの青菜類が多く、中でも牛乳や乳製品などは、吸収率の高いので積極的に摂取したいものです。

2)良質のたんぱく質の摂取・・・1日60g~80gを目安に摂取するようにします。なお、たんぱく質は多過ぎてもカルシウムの吸収を悪するだけなので注意して下さい。

3)ビタミンDの摂取・・・カルシウムの骨への沈着を促進する効果があるそうです。

4)リンの摂取・・・リンは穀類や肉類に含まれ、骨の材料になります。なあ、リンの取り過ぎはカルシウムの吸収を妨げるの注意して下さい。

5)アルコールはほどほどに!できれば禁煙を!

リンとマグネシウム

骨粗しょう症の予防と症状の改善に効果があるのが、カルシウム、リン、マグネシウムです。ここでは、リンとマグネシウムについて紹介していきます。

リンは、穀物や肉類に多く含まれ、マグネシウムは幅広い食品に含まれています。どちらもカルシウムと同じく、骨や歯の形成に欠かせないものです。

ただしリンは、摂り過ぎるとカルシウムの吸収を悪くさせてしまうそうです。特に最近では、インスタント食品を摂り過ぎる傾向があり、リンの摂り過ぎが懸念されています。

リン
80%は、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムとして骨や歯の形成に使われ、残りの20%は、体液や組織中に浸透し、血液のphや体液の浸透圧を調整するそうです。

なおリンが不足すると、歯や骨が弱くなったり、骨粗しょう症を招き、骨折を起こしやすくなるそうです。ただ一般的に、リンは日常生活で摂取しやすいため、欠乏や不足することは無いそうです。主に、加工食品や卵黄、煮干などに多く含まれています。

マグネシウム
50%~60%は骨に含まれ、残りは血液、筋肉、脳、神経に含まれます。なおマグネシウムが欠乏すると血管が拡張し、充血を起こすそうです。また心悸亢進を招き、下痢を起こしたり、神経が興奮しやすくなるそうです。主に、穀類や海産物、ゴマなどの種実類に含まれます。

ビタミンD

特に骨粗しょう症の予防と改善は、日々の食事でカルシウムを充分に摂取することからはじまります。そして、いかに効率よく摂取~吸収~沈着させるかがポイントになります。

ここで重要な働きをするのがビタミンDなのです。

ビタミンDには、カルシウムの骨への沈着を助ける役割があり、体内石灰とリンの代謝を調整し、骨を作る働きがあります。なお、これが欠乏すると、歯の発育が悪くなり、骨は軟化し、骨粗しょう症の原因になります。

そこで日々の食卓の和え物やスープに、しいたけ(特に干ししいたけ)を加えてみてはどうでしょう。しいたけは、肉の脂肪に含まれるコレステロールの吸収を抑えたり、さらにカルシウムの吸収を高める効果があるとされています。

食事メニュー

酢は、健康食品として昔から知られています。なお新約聖書にも、水の代わりに酢を病人に与えたという話もあるそうです。

この酢には、疲労回復の特効薬となるクエン酸や、酸味のもとになる60種類以上の有機酸が含まれているそうです。なお、酢に含まれる酢酸は、食品中のカルシウムを引き出し、吸収しやすいようにする効果があり、骨粗しょう症の予防や改善に効果的といわれています。

そのため、骨粗しょう症対策ちして食生活に酢を利用する方法を紹介します。

特にアジ・秋刀魚・イワシなどの青い背の魚は、健康に良いのでが、あの特有の臭みが苦手という人も多いそうです。そこで、魚を煮る際に酢を少し加えると、あの生臭みが消え、骨も柔らかくなるそうです。さらに揚げ物に酢をかければ、油っぽさが消え、食欲が無い時などはオススメです。

そして、ワカサギやアジのマリネは、魚を骨ごと食べることで、カルシウムを多く摂取でき、魚のたんぱく質も豊富に摂れます。そして酢を使えば、カルシウムを効率よく摂取できるので、「骨粗しょう症対策メニュー」として役に立ちます。

そのほか、ぶどう酢(ワインビネガー)やりんご酢などの果実酢は、香りも良く、野菜ジュースに加えてみてもいいと思います。特に緑黄色野菜は、カルシウムを豊富に含むため、野菜ジュースにして果実酢とハチミツを加えれば、健康的な朝食メニューの1つになります。


骨粗しょう症対策にひじき
ひじきは、ミネラルの宝庫と言われ、カルシウムや鉄が豊富な栄養食品です。なお、ひじきに含まれるカルシウムは、海藻中で一番多いそうで、骨粗しょう症対策として是非活用したい食品といえます。

さらに鉄分も多いことから、貧血にも効果があります。そもそも骨粗しょう症と貧血は、女性に多い病気なので、ひじきは女性の健康に欠かせないものといえそうです。

なお、1食分のひじき(乾燥ひじき10g)には、カルシウムが140mg含まれるそうです。これは、牛乳コップ1杯に含まれるカルシウム量に匹敵するほどなのです。

特に乳製品のカルシウムは、他の食品のカルシウムと比べて吸収効率が非常に良く、骨粗しょう症には欠かせない食品です。しかし、必要なカルシウムを全て乳製品から摂るのは大変なことなので、色々な食品から摂取することで、バランスをとっていきたいものです。

そこで、ひじきの定番料理といえば煮物ですが、骨粗しょう症対策メニューとするならば、更に干しえびと干ししいたけを加えることです。干しえびにはカルシウムが多く、干ししいたけにはカルシウムの吸収を助けるビタミンDやエルゴステリンが多く含まれています。

しかも、混ぜることで美味しいダシも出るのです。素材としては、味に乏しいひじきですが、美味しく食べることもできるのです。そこに、カルシウムを多く含む油揚げなどの大豆製品を細く刻んで加えるのもいいですね。

骨粗しょう症対策にカルシウム
最後のにカルシウムを多く含む食品を紹介します。

・牛乳や乳製品・・・牛乳、プロセスチーズ
・小魚や海藻・・・干しあみ、干しえび(殻つき)
・青菜類・・・小松菜、青梗菜
・大豆、大豆製品・・・凍り豆腐、木綿豆腐